すいすい通信 vol.14 2012年5月号

_┃ ☆  すいすい通信 ☆ vol.13  2012年5月2日配信    ┃_


すいすい通信は、「株式会社リーゾ」のお客様、および関係者の皆様(この号
は200名様)にお送りしています。

お知り合いで、「すいすい通信」に興味があり、配信を承認していただける方
がいらっしゃいましたら、ぜひご紹介ください。

春とは名ばかりで長袖が手放せない日が続きましたが、ふと気づけばいつの間
にか新緑の美しい季節。
新年度もそろそろエンジンがかかってくる頃ですね!
すいすい通信、5月号をお届けします!。

_/_/_/_/ I N D E X _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/


 ・リーゾのニュース
 ・特集・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「DNAすいすい-R」活用法
 ・コーヒーブレイク・・・・・・・・・・96ラックに粉砕用ビーズを入れる
 ・すいコム!コーナー・・・・・・・・あがらないプレゼンのコツ【回答】
 ・編集後記 

■ リ ー ゾ の ニ ュ ー ス ━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○「いばらき子育て応援宣言」企業に登録されました

「毎日をノー残業デーとします!」と、「実験補助者育成講座を通じて子育て
主婦の社会復帰を支援します!」のふたつを宣言しました。
現在、社長を含め主婦3名で運営しているリーゾ、これからもワークライフバ
ランス重視で地域に貢献する経営を目指します。
ご報告のブログ記事はこちら↓
http://rizo-inc.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-6a0a.html

○実験補助セミナー

4月18日に「微量の液体の取り扱い方」の実習を行い、満員御礼の10名が
受講されました。

4月のセミナー報告のブログ記事はこちら↓
http://rizo-inc.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/3-b8a6.html

○「実験補助者育成講座」の公式ウェブサイトができました!

http://www.jikken-hojo.com/

とても素敵なサイトができました。
お知り合いに、実験補助を目指す子育て主婦の方がいらっしゃいましたら、ぜ
ひ教えてあげてください。


■ 特 集 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
 
「DNAすいすい-R」活用法
 
「すいすい通信」読者の皆様には、毎号1つずつ、「すいすいシリーズ」のご
紹介をしておりますが、だんだんネタもつきて参りました。

まだご紹介していない数少ない商品のひとつが、「DNAすいすい-R」。
バラ、リンゴ、モモ、西洋スモモ、サクラ、ウメ、ソルダムなどの葉や果実、
花びらなどからのDNA抽出のお役に立っている試薬です。
 
すいすいシリーズは、最初に「デンプンの多い穀類・種子・植物組織」からの
抽出バッファー「DNAすいすい-S」を開発し、「もしかしてこれで全部解決?」
と思っていろいろ試してみるうちに、ポリフェノールを含むものからは取れな
いことが判明。
それがきっかけで生まれたのが、ご存知「DNAすいすい-P」です。

これで全部うまくいくかな、とさらにいろいろ試してみたのですが、リンゴや
イチゴなどペクチンを多く含む材料では、ゼリー状の沈殿が一緒に取れてしま
い、うまくいかないことがわかりました。
 
そこで開発に乗り出したのがこの「DNAすいすい-R」です。
 
デンプンの場合は、「バッファーに溶かし出さない」、
ポリフェノールの場合は、「自動酸化を抑える」「吸着する」の2本立て、
という戦略で解決してきたわけですが、ペクチンの場合は溶かし出さないこと
も吸着も無理。
なので、「DNAと一緒に抽出したあとで、ゼリー状物質だけ取り除く」という
作戦を立てました。
 
DNAとゼリー状物質は、「沈殿するときの条件が少しだけ違う」ことに着目し、
最適な条件を探り、丹念に検討を繰り返して、「これで大丈夫」という条件を
見つけました。
 
とはいえ、かなり微妙な違いなので、同じパラ科植物でも、あるいは同じ植物
でも部位やステージによって、うまくいかないケースも出てきます。

そういう場合には、材料別にプロトコルの修正を検討いたしますので、どうぞ
気軽にお知らせください。

なお、使い方は、
1.材料をバッファー中でつぶす
2.フェノクロ抽出する(材料によっては省略可)
3.上清からゼリー状物質のみを沈殿させて除く
4.上清からイソプロパノール沈殿によりDNAを回収する
以上と、とても簡単です。

蛇足ながら、DNAすいすい-Rは意外なものにも向いており、黒米・赤米などの
色素米からのDNA抽出にもお勧めしております(この場合はステップ3は不要
になります)。

DNAすいすい-Rのご案内はこちらです↓
http://rizo.co.jp/DNA-R.html
 


<<他の「DNAすいすい」シリーズのご案内>>

澱粉の多い植物組織向け
DNAすいすい-S
http://rizo.co.jp/DNA-S.html

ポリフェノールの多い植物組織向け
DNAすいすい-P
http://rizo.co.jp/DNA-P.html

バラ科以外の粘性物の多い農産物向け
DNAすいすい-VS
http://rizo.co.jp/DNA-VS.html

魚類体表粘膜、動物唾液など向け
DNAすいすい-F
http://rizo.co.jp/DNA-F.html

脂質の多い植物種子向け
DNAすいすい-L
http://rizo.co.jp/DNA-L.html

土壌・環境水など向け
DNAすいすい-E
http://rizo.co.jp/DNA-E.html

木材等の乾燥植物組織向け
DNAすいすい-W
http://rizo.co.jp/DNA-W.html

加工食品向け
DNAすいすい-PF
http://rizo.co.jp/DNA-PF.html

(RNA抽出バッファー「RNAすいすい」シリーズもございます。)
http://www.rizo.co.jp



■ コ ー ヒ ー ブ レ イ ク ━━━━━━・・・・・‥‥‥………

96ラックに粉砕用ビーズを入れる
(ラボで役立つ(かもしれない)プチ裏ワザ)

大規模なDNA解析を行う際には、たくさんのサンプルを別々に粉砕する作業が
必要になります。
最近は、96本のチューブがラックに入っていて、そのチューブにサンプルと金
属などの小さな球を入れ、勢いよく振ることにより96個を同時にに粉砕し、DN
A抽出する方法が主流になっていることは、皆さんご存知の通りです。
 
さて、96本のチューブに、小さな金属球(以下「ビーズ」)を入れていくのに、
どんなやり方をお使いでしょうか?
「1粒ずつ手で入れている」という方には耳寄りな情報です。
 
用意するのは、96個の穴の空いたプレートを2枚。詰め替え用のマイクロチッ
プを買うと、チップの支持体としてついてくるものです。
(普通は捨てるものですので、買わなくてもどこかで手に入ると思います)

これを重ね、少しだけずらして、ふちの部分に指を当ててしっかり持ちます。
ビーズを上に載せて軽く振り、全ての穴にビーズが1個ずつ乗った状態にしま
す。
そのままそっとラックの上に移動し、慎重にプレートのずれを戻します。
すると、「ザッ」と小気味いい音を立てて、96個のビーズが96個の穴に落下し
ます。
 
ビーズは、薄型のタッパーなどにあけておくと使いやすいです。
コンタミが気になる場合は、ビーズを滅菌してから、クリーンベンチ内で行う
ことをお勧めします。 

リーゾでは今のところ使うチャンスがない方法ですが(粉砕機も大型遠心機も
ない)、皆様のラボではお役に立つのでは?と思い、ご紹介いたしました!

ブログに、写真入りの記事があります。
http://rizo-inc.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/96-2bd3.html



■ す い コ ム ! コ ー  ナー ━━━━・・・・・‥‥‥………

『すいすい通信と読者との双方向コミュニケーション』、略してすいコム。

第1回のお尋ね
「学会発表やプレゼンを、あがらずに上手にやれるアドバイス、教えてくださ
い!」
5名の読者様よりご回答をいただきました。ありがとうございました

リアルなご体験を含めた、懇切丁寧なコメント、そのまま掲載すべきところで
すが、要点をまとめさせていただきます。

☆一度、最大限アガる体験をしてみると、その後は「あのときよりずっと気楽」
と思えるようになる

☆うまいプレゼンではなく、相手に伝わるプレゼンを目指す、と発想を切り替
える

☆自分は役者である、と暗示をかける

☆間違えてもいいから原稿は「読まない」ようにする

☆スライドに(口頭で言うべきことの)最低限の情報を入れておく

☆あがらないプレゼンのコツなぞない、と心得る

☆「聴いて貰いたい」を最優先に考える

☆最初に笑いをとる。あるいは、食品など親しみやすい画像を最初に出す。

☆聴衆を巻き込む(挙手してもらう)ようなネタを振ると楽になる

☆コツなぞない、と心得る

そのココロは・・・の部分はブログにまとめました。
そちらの方もご覧くださいませ(全4回)。
http://rizo-inc.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-5c5c.html

すごく魅力的なプレゼンを行える研究者でも、原稿を手に、ガチガチに緊張し
ていた時期を経験していらっしゃるとわかり、希望が持てました。

皆さん共通に仰るのは、「相手に伝わるように」「聴衆を魅了できるように」
そして「ひたすら練習」という地道な努力・・・。
コツなぞない、というのも真理かもしれません。

 
さて、すいコム!コーナー、お返事をいただけたので自信をもって第2回目の
お尋ねです。
『実験で失敗しないコツ、教えてください!』

自慢ではないですが、私は実験があまり上手ではありません(あまりに失敗す
るので、「PCRには神様がいる」と本気でお祓いを考えたこともあります)。
 
ここいちばんの集中のしかた、ミスをしにくい段取りのしかた、記録の付け方、
サンプル整理のコツ、失敗の原因の見つけ方など、確実な実験につながるヒン
トを、教えてください。
学生さんや後輩を指導するとき、こう教えている、というお話も歓迎です。
あるいは身近な人の、「実験大失敗エピソード」などもお聞きしたいです!

このアドレスに、お気軽にご返信ください。
(他の読者に送信されることはありません。ご紹介は匿名でいたします。)

コメント、お待ちしております!


■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○リーゾの春といえば、金魚の産卵(?)。
今年も温室プールとオフィスの水槽で、産卵が始まっています。
さらに今年は、内臓が透けて見えることで有名になった「透明金魚」の卵が届
き、すでに稚魚が泳いでいて、毎日楽しく観察しています。とてもかわいいの
ですが、見ていると仕事が進まないのが困りものです・・・。

写真入りのブログ記事はこちらです。
http://rizo-inc.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-0604.html

○昨年9月からお手伝いしてくれていた主婦スタッフのYさんが、引越しによ
り残念ながら4月で退職・・・。
明るく元気で、「凄腕営業パーソン」でもあるYさんには教わるところがたく
さんありました。とても素敵な出会いに感謝です。
5月からは、後任として実験補助セミナー修了生のKさんが加わります。小学
校の理科実験支援員も務めるKさん、リーゾに新風を吹き込んでくれそうです。

○最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからも、リーゾと「すいすい通信」を、よろしくお願いいたします!



【すいすい通信】

発 行 日:月1回・第1水曜日(予定)
発行開始日:2011年4月7日

ご意見ご感想、および本メールマガジンの解除はこちらまで
info@rizo.co.jp


【発行元】

株式会社リーゾ
〒305-0005 茨城県つくば市天久保2-9-2-B201
TEL:029-852-9351 FAX:020-4623-5611
MAIL:info@rizo.co.jp
HP:http://www.rizo.co.jp/

※本メールは「MSゴシック」などの等幅フォントで最適に表示されます。

======================================================================
Copyright(C) Rizo Inc. All rights reserved.