すいすい通信 vol.152 2023年11月号
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☆ すいすい通信 ☆ vol.152 2023年11月1日配信
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こんにちは。リーゾの門奈です。
今月の「すいすい通信」をお届けいたします。
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・特集・・・・・・・・・・・・・・・・・復活!「美食同玄米」
・零細起業のあれこれ・・・・・・・切り株抜きと事業アイデア
・コーヒーブレイク・・・・・・・・・・・・・・・刺し子の話
・リーゾからのお知らせ
■ 特 集 ━━━━━━━・・・・‥‥‥………………………
復活!「美食同玄米」
リーゾが独自交配で開発した黒米が実る
コシヒカリ系統の新品種「コシヒカリつくば黒1号」は、
通称「美食同玄米」として少しずつお客様を獲得してきました。
ところが2年前の秋、収穫時に種籾の確保をし忘れるという
まさかの事態に。
このため昨季は少しだけ保管していた種籾を大事に育てて
種籾を増やしましたが新米の収穫はゼロ。
そして、この春、2年ぶりに5反の作付けを
行うことができました。
猛暑で不安もありましたが、
もともと収量が低めの品種なので大きな影響はなし。
特徴である黒い色が乗るように、
できるだけ長く田んぼに置いていただくようお願いし、
昨月下旬に無事に収穫を終えたところです。
新製品がどんどん出るご時世、
1年ブランクがあればお客様に忘れられてしまうだろうな・・・
と覚悟していました。
が、秋になってから多くのお客様や取引先から
「そろそろ収穫?いつから売れる?」とのお声掛けが。
「覚えててもらえた!」とちょっとびっくりすると同時に、
我が子の活躍をよそから聴いたときのような、
くすぐったいうれしさを感じました。
あらためて美食同玄米をご紹介しますと、育種のきっかけは、
「黒米だけで炊いた玄米ごはんは健康に良さそうだし
美味しかったら売れるかも」
と思ったことでした
(ようするに、自分が食べたかったので作りました)。
東南アジア原産の黒米とコシヒカリを交配し、
さらにコシヒカリを繰り返し戻し交配することで、
『栽培しやすさや食味はコシヒカリに近くて、
実るお米の色だけが黒い系統』
を目指して、こつこつと交配して
選抜して固定してつくったのがこの品種です。
特長は、黒米から受けついだ果皮の黒さ
(アントシアニン、タンニンなどの蓄積)と、
コシヒカリから受け継いだ食味の良さ、
それから(遺伝的には謎の)もちもち感です。
品種ができても、品種ごと買ってくれる事業者が
現れるはずもなく、
農家さんに栽培を依頼して全量買い取り、
自力で販路を切り開いてきました。
たいへんでしたけど、自力だったからこそ、
気に入ってくれるお客様やお店と
有機的なつながりを持てたことは財産です
(たぶん、だからこそ1年空いても
待っていてもらえたのだと思います)。
1年のブランクの間に、今後の美食同玄米事業の
あるべき姿をいろいろ考えました。
資源(特にマンパワー)の乏しいリーゾ美食同玄米を
持続的に提供していくためには、
とにかく無理をしないことが肝要。
そのためには、『規模拡大はしない』。
負け惜しみのように聞こえるかもしれませんが、
ポジティブな現状維持もありだと考えます。
このため、積極的な宣伝や販路拡大はせず、
今いるお客様を大切に、誇りをもって継続していこうと思います
(お手本は、自宅近所にある個人営業の老舗洋菓子店です)。
今季の美食同玄米は、社内での製品化が整い次第、
販売を再開していきます。
通販は自社サイトとAmazonがあります。
自社サイト
https://rizonookome.rizo.co.jp/
お米レスの1年間、備蓄していたお米で作り続けた
「揚げたがね」は本当によく健闘してくれました。
もちろん、揚げたがねも継続します。
美食同玄米揚げたがね
https://rizo.co.jp/tagane.html
■ 零細起業のあれこれ ━━━━━・・・・・・・‥‥………
切り株抜きと事業アイデア
5階建ての賃貸マンション1階にあるリーゾの玄関前には、
ちょっとした花壇があります。
厳密にはリーゾに使用権があるわけではないのですが、
契約時に「自由に使っていいですよ」と言われたのをいいことに、
勝手にいろいろ植えて楽しんでます。
なのですが、この花壇、以前は何かの木が植えられていたらしく、
切り株が点々と残っています。
耕すにも花を植えるにも、切り株を避けねばならず、
耕すのも植えるのもやりにくいという欠点が・・・。
しばらくは我慢して使ってましたがどうにも邪魔です。
ふと思い立って、
『この切株、自力で抜く方法はないのか?』
と思ってネットを検索したところ、
『工機なしで女性ひとりで切株を抜く』
という動画を発見!
今はネットで何でも学べますね・・・。
それによると、使う道具は、小さなハンドスコップとノコギリだけ。
幸い2つともリーゾにあります。
そしてその方法とは、
(1)切り株の周りをスコップで掘る
(2)根っこを見つけたらノコギリで切る
基本的に、これだけです。
切り株を地面に固定しているのは根っこなので、
それを見つけて全部切れば、
持ち上げるだけで抜けるはずという理屈です。
言われてみれば当たり前の話なのですが、
言うはやさし、行うは難し。
根っこを掘り当てて、喜んで切っても、
切り株はびくともしません(=まだ根っこが他にある)。
ひたすら掘って、見つけて、切って、動かしてみてを繰り返し、
何日かかけて、ようやくひとつ目が抜けたときは、
そりゃもう快感でした。
2つめからは、根っこを見つけさえすれば、
露出させる必要はないじゃんと気づき、
マイナスドライバーを周りにブスブス刺して根っこを探し、
見つけたら土にノコギリを突っ込んで手探りで切っていきました。
(ちなみに使用したノコギリは、細身で丈夫な、
ピストル型の竹切り用です)
とはいえ、テコの原理を使えばもっと効率的に抜けそうで、
「ツルハシ欲しいな」と本気で思いました(買ってません)。
結局、去年の秋に5個、今年の秋にさらに2個抜いて、
かなり管理しやすい花壇になってきたところです。
で、なぜこの話が「零細起業のあれこれ」なのか?ですが、
リーゾはこれまで、リーゾにとってタダ同然で手に入る
有形無形の資源について、
何かしら付加価値をつけて売れないか?
と常に考えて実践してきています。
花壇もタダ同然で使えるものですから、
仮にこれを使って商売するとしたらどんなことができるかな?
とつい考えてしまいます。
例えば、珍しいハーブを栽培するとか。
例えば、プランター池を並べて高級メダカを殖やすとか。
例えば、粟を育てて穂をペット用として売るとか。
誰が喜ぶものなのか、どのお店で(通販サイトで)売るか、
どんな仕様にするか、値段はいくらにするか、
労力はどのくらいかかるか・・・なども、同時に考えていきます。
ぐるぐる考えるだけでもかなり面白いのですが、
考えているうちに、これは楽しそう!あるいは、世の中の役に立つ!
と、コスト度外視で実現に突っ走れるアイデアが
降りてくることもあります(花壇についてはまだです)。
こんな頭の体操を「楽しい」と思える人は、
たぶん起業して幸せにやれる才能があると思います。
自分が起業に向いているかどうか、ぜひ試してみてください。
■ コーヒーブレイク━━━━━・・・・・‥‥‥…
刺し子の話
布地に糸で幾何学模様などの図柄を縫い込んでいく「刺し子」。
最近、これがちょっとしたマイブームになってます。
調べてみると、刺し子というのは日本オリジナルで、
誕生したのは16世紀初頭、今から500年ほど前のことだそうです。
もともとは、傷んだ衣類の補強や、厚みを増して寒さ対策にしたり、
ということが目的で行われていました。
東北地方など、寒さの厳しい地域で
特に発達しているのはこのためでしょう。
当時、農民は絹を使うことが禁じられていたうえに、
寒い地域では綿花が育たず、
麻布を使うしかなかったそうです。
麻といえば真夏でも涼しい風通しの良さが特徴。
冬に着るには寒すぎます。
それで、少しでも暖かい空気がこもるように、
と刺し子が始まりました(母の愛、妻の愛を感じます)。
そのうち、ただ縫うだけでは物足りなくなった女性たちが、
縫い目で模様を作ることを思いついて広まり、
いつしか伝統工芸になり、
芸術作品の域に達するものまで生み出されるようになった
というわけです。
刺し子にもいろいろありますが、
私のような初心者におすすめなのが「ひと目刺し」。
針目の長さを一定に決めて、
縦横斜めの3方向に規則的に刺していくもので、
布に方眼を描いてしまえば、
あとはそれを目印にまっすぐ並縫いしていくだけ。
2方向まではよくわからなかった模様が、
最後の方向を刺すとにわかに美しく浮かび上がります。
その瞬間が、感動です。
「ひと目刺し」でどれだけすごいことができるのか?というと、
日本三大刺し子として知られる
・庄内刺し子 (山形県庄内地方発祥)
・津軽こぎん刺し (青森県津軽地方発祥)
・南部菱刺し (青森県南部地方発祥)
は、緻密で芸術的な幾何学模様が特徴ですが、
実はどれも「ひとめ刺し」でできてます。
初心者向けであるだけでなく、
極めれば芸術品も作れるすごい技法なんですよ。
前に紹介した金継ぎもそうですが、
壊れたものや古びたものを大事にして、
むしろ芸術的価値を高める方に持って行ってしまう日本人の感性って、
すばらしいですよね。
実はもともと手芸好きの私、
長年、刺繍に興味はあったものの、
西洋の刺繍は色使いも縫い方も複雑でハードル高し。
でも刺し子なら単色の糸だし並縫いだけだし、
ずぼらな私でも最後まで投げ出さずにできるのでは?
・・・と思い、簡単な図案を、
手持ちの綿麻素材の服にワンポイントで施すところから
挑戦しています。
捨てられそうな服の延命になって、地球にも優しいはず。
とりあえず、秋の夜長に、新しい趣味を楽しんでいます。
■ リーゾからのお知らせ ━━━━━・・・・・・・‥‥……
〇実験補助セミナーについて
10月18日(水)、「無菌操作」を行いました。
次回は11月15日(水)、「植物材料からのDNA抽出」
を行います。
残りは「電気泳動」と「PCR」。
全8回のセミナーはいよいよ仕上げ段階に入ります
(ありがたいことにすべて満席予定)。
詳細はこちらです。
https://rizo.co.jp/seminer.html
〇交配袋のご注文について
年度後半から年度末にかけて、交配袋の大量注文が多数入り、
納品をお待たせすることが多くなります
(今期はすでにその状態になっております)。
できるだけ早めのご注文にご協力いただければ幸いです。
なお、ご研究の都合でどうしてもお急ぎの場合は、
分納など柔軟に対応します。ご相談ください。
交配袋の詳細はこちらです
■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━・・・・‥‥‥…
○極度の出不精を自認する私ですが、先月後半の週末、
2日連続で東京に行くという未知の領域にチャレンジ。
疲れましたが意外と大丈夫でした。
大学の学科とサークルの同窓会で、
数多くの超久しぶりな再開を果たし、
皆の変貌ぶりに過ぎた年月の長さを実感しました
(お互いさま)。
○初めてのフェス参加の余韻で調子に乗り、
今月4日の「ワニナルフェスvol.2」(@つくばセンター広場)
にも出店することに。
メダカすくい教室とミニアクアリウム、
美食同玄米揚げたがねの販売、
ついでに実験補助セミナーの宣伝もと盛りだくさん。
広報目的と割り切り、儲けは気にせず楽しくやります♪
○スマホアプリ「Duolingo」での中国語独習を
始めて3カ月ほど経ちました。
出無精なくせにほめられたい私のようなタイプには、
通学よりずっと快適。
AIが作った教材らしく、ヘンテコな文章
(「私の犬には耳がひとつしかありません」とか)
が何度も出てくる等、?な部分もありますが、
まあそれも面白いです。
○最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもリーゾとすいすい通信を
どうぞよろしくお願いいたします。
すいすい通信は、「株式会社リーゾ」のお客様、
および関係者の皆様にお送りしています。
お知り合いで、「すいすい通信」の配信を
承認していただける方がいらっしゃいましたら、
ぜひご紹介くださいますよう、お願いいたします。
配信登録はこちらからできます。
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【すいすい通信】
発 行 日:月1回・第1水曜日(予定)
発行開始日:2011年4月7日
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【発行元】
株式会社リーゾ
〒305-0005 茨城県つくば市天久保2-9-5-A03
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