すいすい通信 vol.141 2022年12月号


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☆ すいすい通信 ☆ vol.141 2022年12月7日配信
 
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こんにちは。リーゾの門奈です。
今月の「すいすい通信」をお届けいたします。


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・特集・・・・・・・・・・・・・・・・紙の研究書類の電子化
・零細起業のあれこれ・・・・・・コンビニ経営ってどうなのか
・コーヒーブレイク・・・・・・・「巡航速度」で走っていこう
・リーゾからのお知らせ


■ 特 集 ━━━━━━━・・・・‥‥‥………………………

紙の研究書類の電子化

多くの研究機関では、年度末に各研究室で得られた成果を
所内でまとめて成果報告集という冊子にし、大切に保管します。

でも、どんなに大切に保管しても、
紙の冊子はだんだん劣化していきます。
破れたり、汚れたり、日焼けしたり、ページが取れたりして、
だんだん読めなくなっていきます。

複数冊あったはずが、貸し出したまま帰ってこず、
最後の一冊になったり、あるいは全くなくなってしまう、
なんてこともありえます。

電子化が進み、近年作成されている成果集については、
PDFも作成して、オンラインで閲覧できる状態になっている
かもしれませんが、昔のものは、今でも紙のままのことが多いでしょう。

過去の研究成果は、大切に引き継がなくてはならないもの。
限られた予算の中でも、できれば電子化しておきたい、
という切実な需要があるのではないかと思います。

書類や書籍をスキャンして電子化するサービスは、
世の中にたくさんあります。
裁断してオートフィーダーで高速スキャンしてよいものなら、
とても安く早くできるところがいくらでもあり、
リーゾが出る幕はありません。

でも、貴重な研究成果集の電子化となると、
・冊子を裁断することなく、手作業で丁寧に扱ってほしい
・研究内容がある程度わかる人材に作業を担当してほしい
・検索ができる形にしてほしい
などのご希望があるのではないでしょうか。

厚みのある冊子を開いてコピーすると、
ページがたわんで文字が歪む・・・という経験、ありますよね。
裁断せずにきれいにスキャンできるんでしょうか?

実は、たわみによる歪みを補正できる賢いソフトがあるんです。
なので、かなりまっすぐ、きれいな文書データに仕上がります。

それでも、スキャン時の開き方によっては、
綴じ目付近の文字が映らなかったり、判読不能になることもあります
(そもそも写っていないものは補正もできません)。

これを避けるには、1枚ずつ丁寧に、
端っこの文字が切れていないか、
ちゃんと読めるかを目視確認しながら
スキャン/保存を行う必要があります。

スキャンと補正によるPDF化に加えて、
・OCR(光学的文字認識)
は、割と簡単に追加できます。

OCRの誤認識(どっさり出ます)を修正する作業も、
必要とあれば引き受けられます。

あとは、小さなことですが、
・ファイル名を指定できる
(研究所名、プロジェクト名、年度などを組み合わせて)
・納品は形のあるもの(CD-RやDVD、HDなど)で行う
・研究内容の秘密は厳守する
・請求書払いができる
も、研究者さんにとってはうれしい対応かなと思います。
(当然、スキャン後の冊子は丁寧に梱包して返送します)

スキャナは、冊子を開いて上から撮影する
「オーバーヘッドスキャナ」を用います。
600dpiの高解像度です。

かんじんの料金ですが・・・そこはまだ固まってません。
サービス提供は来年度からかなあ、とのんびり構えておりますが
今年度の余った予算でさっそく少し頼みたい、という場合は、
ご希望内容をヒヤリングしてお見積りします。

実は、この秋、大量の冊子を電子化するご依頼があり、
スキャナの選定から、開いた冊子の押さえ方、補正方法、
PDF化まで、試行錯誤しながら取り組みました。
最初は四苦八苦しましたが、終わる頃にはかなり腕前が上がり、
きれいに電子化できるノウハウを会得しました。

これで終わりにするのはもったいない・・・
ほかにお役に立てないかな?ということで
新サービス候補として検討中、というのが舞台裏です。

とりあえず年度内は無料キャンペーンやります。
お気軽にご利用ください(詳細は「リーゾからのお知らせ」に)。


■ 零細起業のあれこれ  ━━━━━・・・・・・・‥‥………

コンビニ経営ってどうなのか

起業を志す研究者さんに、リーゾの経験をお伝えしています。
今回はリーゾの経験ではないですが、
脱サラや退職者の起業ネタとして比較的ポピュラーな
「コンビニ経営」について、最近勉強したことをシェアしたいと思います。

中学高校を長崎で過ごし、千葉に戻った際に
小学生時代の友達に再開しました。
それからほどなくして、彼女のお父さんが会社をやめて
コンビニを開業するので引っ越すことになりました。

「主人が店を持ちたいっていうのよ」と明るく話すお母さんに、
親がお店やったらお金持ちになるんだろうな、いいなあ!
と感じたことを覚えています。

コンビニ経営って、実際どうなのでしょうか。

フランチャイズでは、売上から原価を引いた粗利を、
フランチャイズ元(以下「本部」)とお店のオーナー
(以下、オーナー)で分け合います(だいたい7:3くらい)。

この仕組みだと、本部としては、
粗利をできるだけ多く計算したいところ。
そこで編み出されたのが、特殊な会計方法です。

例えば、コンビニ弁当は廃棄が出がちですが、
廃棄分の仕入費用は原価にならず、
粗利の分け前から支出する「営業費」として処理しなくてはなりません。

仮に10万円で仕入れた弁当が定価で完売して
20万円売り上げたら粗利は10万円。
4分の1廃棄が出たら売上は15万円になりますが、
仕入原価は4分の1分引いて7万5千円とされるため
粗利は7万5千円。
うちオーナー取り分が2万円として、
廃棄分の原価2万5千円を営業費として引くと、
利益はマイナス5千円。

それなら値下げして完売したいところですが、
本部は値下げを許しません。
理由は、値下げで完売すると粗利が減るためです。

また、商品は通常「買掛金」(後で決済する約束のお金)
で仕入れるものですが、
コンビニ商品の仕入費用は買掛金ではなく、
「与信」(借金)として扱われ、利息が加算されます。

それなら仕入を工夫して・・・というのも許されません。
商品の品目、量、仕入値、仕入先、販売価格、
すべてオーナーには決定権がなく、知恵の絞りようがないんです。

さらに、「売上は毎日全額本部に送金」で、
「遅れると罰金」なんてルールも。
ちなみに「オーナーが24時間以上店を離れ」ても罰金です。

一方で、アルバイトの採用はオーナーの責任。
時給を上げないと採用できず、上げれば手取りが減ります。
バイトテロなどのトラブルも店の責任。
人がいなければ、自分や家族が店に立つしかありません。

本部による支配関係に見えますが、
法的にはあくまでも「事業者同士の契約」と見なされ、
労働者としての権利もありません。
脱サラしたてのオーナーなんて、シロウト同然なのに・・・
むしろ、そこにつけこんでいるんじゃないの?
とすら思えてきます。

起業する、自分のお店を持つ、というのは、
本来ハイリスクなものです。
ラクに始めてすぐ儲かることはほぼありません。
フランチャイズでは、そのリスクを本部が取ります。
そもそも、シロウト同然のオーナーでもすぐにお店を始められるような
システム全般を整えるまでにも、
大きな投資が必要だったはずです。

そう考えると、その後の利益配分は合理性がありますし、
(シロウトから絞り取っている感は若干あるとしても)
よくできたビジネスモデルだ、と感心します。

いろいろ書きましたが、実際には、
本部と共存共栄できるお店もあるはず。
いろいろ条件が揃えば成功することも不可能ではない、
と思います。

前述の友達一家のその後については、
まったくわからないのですが、
きっと幸せに暮らしていると信じています。


■ コーヒーブレイク━━━━━・・・・・‥‥‥…

「巡航速度」で走っていこう

3年ぶりの開催となったつくばマラソン。
10キロの部、無事に完走してきました。

3年前に走っていたときは、膝を痛めることがよくありました。
走り方は、擬音でいうと「タッタッ」という感じで、
膝を伸ばした状態で着地し、
真後ろに蹴り出して足の裏が見える、
まあ、普通のかけっこのフォームでした。

この走り方だと関節への衝撃が大きいのではないかと、
「膝をゆるめた状態で着地し、
膝を内側に倒しながら後方に蹴り出す
(足の裏は下を向いたまま)」
にしてみました。
擬音なら「ヒタヒタ」です。
上下動がほとんどなく、膝がももの筋肉に守られている実感があり
(ついでにお腹の肉が揺れて不快になることもなくなり)
快適です。

ですが、「ヒタヒタ」は見た目からして早歩きっぽく、
スピードが出ません。
そもそも練習不足で、今回は完走できるかどうか心配でした。

そこで、「マラソン完走のコツ」で検索して見つけたのが
「ネガティブスプリット」という走り方。
序盤に飛ばして後半失速するのと逆に、
深呼吸できるペースを維持してゆっくり走り、
後半でペースを上げていく、という走り方です。

これを本番で実践してみたところ、
疲れなかったと言えば全く嘘ながら、
比較的ダメージ少なめのままでゴールにたどりつけました。

タイムは3年前とほとんど変わらず、
大幅に落ちるか、もしかして途中リタイアか、
と覚悟していたことを思えば、大満足な結果です。

ところで、深呼吸できる程度の、『ずっと走り続けられる速度』
のことを業界用語(?)で『巡航速度』と言うらしいのですが、
今回身をもって、

<巡航速度が、いちばん早く、いちばん遠くまで行ける>

という、人生の極意ともいえそうな大真理を学びました。

・・・大げさでしょ、って言われそうですが、
いやいやこれ結構いろいろなところで当てはまるんです。

小さなところでは、仕事でタスクが複数積みあがって
アップアップしているとき。
アドレナリン出しまくって無理にマルチタスクすると、
ミスしたり息切れしたり。
無事完遂しても、ぐったりしてはその後に支障が出ます。

あるいは、長距離を運転して移動するとき。
スピードを上げたり、無理な追い抜きをしても、
危険を冒して心臓に負担かけるのに見合うほど
早く着くことはありません。

あるいは、試験勉強もそう。
一夜漬けの繰り返しは、若さの証拠にはなるかもですが、
脳にも美容にも、たぶん成績にも、良い影響はないでしょう。

逆に「巡航速度」を守れば、仕事はちゃんと終わっていくし、
疲れず安全確実に、目的地に着きます。

勉強も、毎日ちゃんと食べちゃんと寝て
ちょっとずつやって積み重ねていくのが、
結局いちばん早く、良い結果を生むのです。

親の介護も似ているのですが、
そもそもゴールが不透明で、ペース配分が難しい。
途中でいやになって放り出したり、
子世代の老後資金まで尽きたりしては、親も子も不幸ですよね。

あえて自分と自分の家族の生活を優先し、
労力的にも経済的にも持続可能な「巡航速度」でやっていく、
と割り切るのが、
最後まで幸せにやり通すための合理的な選択のように思います。

よく考えたら、零細企業の経営にも当てはまるし、
もしかしたら人生そのものも同じことかもしれません。

・・・なーんてことを、マラソンしながら考えました。

なにごとにつけ、焦りそうになったら、とりあえず深呼吸して、
魔法のことば「巡航速度」を唱えてみてください。
「ゴール」まで完走する自信がわいてきますよ。


■ リーゾからのお知らせ  ━━━━━・・・・・・・‥‥……

〇紙の資料の電子化<お試しキャンペーン>(※特集を参照)

冊子1冊、あるいは一部を、30ページくらいまで、
無料でスキャンしてPDFにします。

※データのお渡しは費用がかからない方法
(圧縮してメール添付かダウンロード方式)でお渡しします
※往復の冊子送料は、ご依頼主様負担でお願いします
(返送用封筒を同封してお送りいただけると助かります)

どのくらいきれいに電子化できるのか、まずは確かめてください。
そのうえで、「ここはこうして欲しい」などのご要望もください。
サービス内容とスキャン技術のブラッシュアップに
つなげていきたいと思います。

本メールに返信、
またはリーゾウェブサイトお問い合わせフォームから
ご連絡ください。

https://rizo.co.jp/otoiawase.html


〇交配袋がアズワンからご購入いただけるようになりました

「アズワン研究用総合機器カタログ2023~2024」
の1573ページに掲載されております。

もしくは
https://axel.as-1.co.jp/
で、「交配袋」と検索すると、出てきます。


〇【海外向け】米国Amazonにて交配袋がご購入いただけます

☆ただいま米国デビューセール価格にてご提供中です☆

https://www.amazon.com/dp/B0B497MG9H
(他の製品は型番で検索してください)


〇【海外向け】AXEL GLOBALにて試薬がご購入いただけます

海外からのご注文には、こちらをご利用ください。

https://www.axel-gl.com/en/


〇実験補助セミナー、今期も開催中

ここ数カ月開店休業状態ですが、一応今月は21日(水)に、
「電気泳動」を予定しています。

詳しくはこちら
https://rizo.co.jp/seminer.html


■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━・・・・‥‥‥…

○海外展開の第一歩として米国Amazonに出品していた交配袋。
ぜんぜん売れず、死蔵在庫という言葉が頭をよぎりましたが、
先日ついにひとつ売れました。万歳!
FBAだとお客様情報がわからないのですが、
米国のどこかで使ってもらえている光景を妄想中。
ご研究のお役に立っていますように・・・!

○羊毛のわたを丸め、細いニードルでプスプス刺して
成形して人形やアクセサリを作る「羊毛フェルト」。
急に思い立って、百均で材料と道具を調達。
本当に刺すだけで固まるのか?と半信半疑でしたが、
意外と簡単で楽しく、
ふわふわと暖かみのある風合いに癒されてます。

○3年前の転倒と入院をきっかけにサ高住に入居した母を、
本人の強い願いで、今月から自宅での一人暮らしに戻しました。
心配は尽きませんが、やるなら人生で一番若い今です、
とのケアマネさんの言葉に背中を押されて決断しました。
「巡航速度」を肝に銘じ、仕事と家庭と介護、
どれも捨てない道を探ります。

○最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもリーゾとすいすい通信を
どうぞよろしくお願いいたします。


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すいすい通信は、「株式会社リーゾ」のお客様、および関係者の
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【すいすい通信】

 発 行 日:月1回・第1水曜日(予定)
 発行開始日:2011年4月7日

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